コバエトラップの作り方は?効く材料と置き方を解説!
台所の三角コーナーのまわりを小さな虫がふわふわ飛んでいると、料理をする気力までそがれてしまいます。殺虫スプレーを振っても、次の日にはまた同じ数だけ飛んでいる、という状態に心当たりのある方も多いはずです。
結論から書くと、コバエは「飛んでいる成虫を落とす」よりも「湧いてくる場所ごと減らす」ほうが早く静かになります。その入口として手軽なのが、家にある調味料で作れる自作トラップです。うまく作れば設置した当日から捕れはじめます。
この記事では、コバエトラップの作り方を材料の分量から置き場所、交換のタイミングまで順番に整理しました。作ったのに効かなかったという場合の見直し方もあわせてまとめています。
- めんつゆと洗剤で作る基本のコバエトラップの作り方
- 捕れる数が変わる分量の目安と容器の形
- 置き場所と交換のタイミング、中身の安全な捨て方
- トラップが効かないコバエの見分け方と別の手当て
コバエトラップの作り方と材料の選び方
自作トラップは、誘い寄せる匂いと、入ったら出られない仕掛けの二つでできています。どちらか片方が欠けると急に捕れなくなるので、材料と分量の意味を押さえてから作ると失敗が減ります。まずは相手の正体と、基本の作り方から見ていきます。
発生源を先に見つけるコツ
作り方の前に、一分だけ観察の時間を取ると効率が変わります。コバエは気まぐれに部屋を漂っているように見えて、実際には湧いてきた場所の近くに固まる性質があります。どこに一番多く集まっているかを見れば、発生源はかなり絞り込めます。
確認する場所は四つです。生ゴミを入れているゴミ箱の中と蓋の裏、シンクの排水口と三角コーナー、常温で置いている果物や野菜のかご、そして観葉植物の鉢の表土になります。この四か所に手を入れて虫が舞い上がるなら、そこが本拠地です。
見落としやすいのが、床に置いた空き缶やペットボトルの回収袋です。すすいだつもりでも底に糖分が残っていると、そこで卵から成虫まで育ってしまいます。台所のゴミばかり疑って原因が見つからないときは、資源ゴミの袋を先に外へ出してみてください。
発生源が見つかれば、そこを片付けるだけで数は目に見えて減ります。トラップはあくまで、すでに飛んでいる成虫を拾うための道具です。掃除で新しい世代の供給を止め、罠で残りを回収するという順番で考えると、無駄な作業が減ります。
めんつゆトラップの基本の作り方
いちばん手数が少ないのが、めんつゆを使った作り方です。必要なのは浅い容器、水、めんつゆ、食器用洗剤の四つだけで、道具を買い足す必要はありません。プリンの空き容器や使い捨ての紙コップでも十分に役目を果たします。
- 高さ5cmほどの浅い容器を用意する
- 水を深さ1cmくらいまで入れる
- 同じ量のめんつゆを加えて軽く混ぜる
- 食器用洗剤を3滴から5滴たらし、表面に膜が張った状態にする
手順はこれだけで、混ぜるときに泡立てないのがコツになります。泡が立つと匂いが泡の中に閉じ込められ、遠くまで匂いが届かなくなるためです。作ったら数時間そのまま置いて、液面に小さな死骸が浮いてくるかどうかを見ます。
設置から半日ほどで何匹か捕れていれば、相手はこの匂いに反応する種類で、作り方も合っている合図です。逆に丸一日たっても一匹も入っていない場合は、分量か置き場所か、そもそも相手の種類が違います。見直す順番は後半でまとめました。
容器の数は、最初から増やしすぎないほうが続きます。台所に一つ、気になる場所にもう一つ程度から始め、捕れ方を見ながら位置を調整していくやり方が現実的です。数を増やすと交換の手間も同じだけ増えるため、放置される容器が出てきて逆効果になります。
容器は浅くて口が広いものを選ぶのが基本です。深いコップだと匂いが上まで上がってこず、コバエが縁までたどり着いても中へ降りていきません。
水とめんつゆと洗剤の割合
分量でいちばん大事なのは、めんつゆを薄めすぎないことです。コバエを引き寄せているのは発酵した匂いなので、水で薄めるほど誘引力は落ちていきます。水とめんつゆを同じ量にする1対1が、作りやすさと匂いの強さのつり合いが取れた目安になります。
ストレートタイプのめんつゆを使うなら、水を足さずにそのまま注いでも構いません。三倍濃縮や四倍濃縮を使う場合は、水で薄めてストレートに近い濃さへ戻すイメージで考えると分かりやすくなります。濃いほうが強いので、迷ったら濃いめに振るのが安全です。
一方で洗剤は逆で、入れすぎると一気に効かなくなります。洗剤の匂いがめんつゆの匂いを覆ってしまい、コバエが近寄らなくなるためです。数滴で表面に薄い膜ができれば役目は足りているので、キャップ一杯というような量は必要ありません。
量の感覚をつかむまでは、小さい容器で作って数を見るのが確実です。同じ台所でも、ゴミ箱の横とシンクの横で捕れ方が変わることがあります。二つ作って置き比べると、自分の家のコバエがどこから来ているのかも同時に分かります。
作った後に覚えておきたいのが、匂いは少しずつ弱くなるという点です。水分が蒸発して濃さが変わるだけでなく、香りの成分そのものが空気中へ抜けていきます。設置から二日ほどで捕れ方が鈍くなるのは自然なことなので、効かなくなったと判断する前に作り直してみてください。
ペットボトルで容器を作る手順
空き容器が見当たらないときは、500mlのペットボトルを切って使う方法があります。底から5cmほどのところを一周切り落とせば、それだけで浅い受け皿になります。切り口は手を切りやすいので、ぐるりとテープを巻いておくと安心です。
もう一段しっかり作るなら、上半分を逆さにして差し込む漏斗型にする方法もあります。注ぎ口から中へ入ったコバエが出口を見つけられず、液面に落ちるまでの時間が長くなる形です。生ゴミを外に置くベランダなど、風で倒れやすい場所ではこちらが向いています。
ペットボトルを使う場合の注意は、飲み物の容器と見間違えないようにすることです。小さな子どもやペットがいる家庭では、油性ペンで大きく印を書いておくか、最初から飲み物に見えない空き箱や空き瓶を選んだほうが気が楽になります。
なお容器を透明にする必要はありません。コバエは匂いで寄ってくるので、中身が見えるかどうかは捕獲数にほとんど影響しません。見た目が気になる場合は、紙で巻いて隠してしまっても効き目は変わりません。
酢や果物で代用する組み合わせ
めんつゆを切らしているときは、家にある別の材料でも代わりが務まります。共通しているのは、発酵した匂いや甘酸っぱい匂いを出すものという点です。ショウジョウバエは熟した果物の匂いに寄ってくる性質があるため、この系統の匂いが効きます。
| 誘引に使うもの | 混ぜ方の目安 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| めんつゆ | 水と同量、洗剤3滴から5滴 | 台所全般。手に入りやすい |
| お酢や果実酢 | 水と同量、洗剤3滴から5滴 | 匂いの残りが気になるとき |
| ビールや日本酒の残り | そのまま、洗剤3滴から5滴 | 飲み残しの処分もかねたいとき |
| 果物の皮や芯 | 水を張り洗剤を数滴 | 果物置き場のまわり |
果物の皮を使う方法は、バナナやリンゴの芯が出たタイミングで試しやすい選択になります。浅い容器に皮を入れ、ひたひたになる程度の水を張って洗剤を数滴落とすだけです。捨てる予定だったものをそのまま使えるので、材料を買い足す必要がありません。
お酢を使う場合は、穀物酢よりもリンゴ酢のような果実系のほうが反応が良い傾向があります。ビールは炭酸が抜けた飲み残しでも問題ありません。どれを使う場合も、洗剤を数滴入れる工程は共通で必要になります。
ただし、どの材料でも台所用の甘い液体を置くことに変わりはないので、長く放置すれば別の虫を呼ぶ原因にもなります。代用品だからといって管理を甘くせず、交換の間隔は後述の目安に合わせてください。
洗剤が効くのは表面張力のせい
洗剤を入れる理由を、殺虫剤の代わりだと思っている方は少なくありません。実のところ洗剤の役目はそこではなく、水の表面張力を壊して、コバエが浮けない液面にすることにあります。ここを理解しておくと、量を間違えにくくなります。
水には表面に膜のような力が働いていて、軽い虫なら着水しても沈まずに立てることがあります。洗剤に含まれる界面活性剤はこの力を弱めるので、液面に触れた瞬間に体が沈み、そのまま出られなくなる仕組みです。つまり洗剤は罠の底を作っている部品になります。
この働きに必要な量はごくわずかで、表面がわずかに曇って見える程度で足ります。逆に入れすぎると、洗剤の香料が誘引の匂いを打ち消してしまい、そもそも寄ってこなくなります。せっかく仕掛けたのに一匹も入らない原因として、意外と多いのがこれです。
洗剤は「殺すための薬」ではなく「沈めるための仕掛け」です。効き目を強めたいときに増やすのはめんつゆのほうで、洗剤ではありません。
置き場所で捕れる数が変わる
作り方が同じでも、置き場所が違うだけで捕獲数は大きく変わります。基本はコバエが湧いている場所のすぐ近くで、生ゴミを入れているゴミ箱の横、シンクの隅、果物を置いているかごのそばが候補になります。飛び回っている場所ではなく、出てくる場所のほうが正解です。
避けたいのは窓際や玄関、ベランダの出入り口です。屋外にも同じ仲間がいるので、家の外から新しい個体を呼び込む形になり、部屋の中の数がかえって増えて見えることがあります。屋内で完結させるほうが、結果として早く落ち着きます。
風が当たる場所も向いていません。エアコンの送風口の下や換気扇の真横だと、せっかくの匂いが散ってしまい、誘引の範囲が狭くなります。空気があまり動かない、少し奥まった位置のほうが匂いがとどまります。
ゴミ箱の中に直接入れる置き方も選択肢になります。蓋つきのゴミ箱なら、匂いが箱の中にこもって誘引の密度が上がり、外へ漏れる匂いも減ります。ゴミを捨てるたびに液がこぼれないよう、底が広くて安定した容器を選ぶのが条件になります。
高さも意識すると差が出ます。ショウジョウバエは床から腰の高さあたりを漂うことが多いため、床置きよりも調理台の上や棚の上のほうが目に留まりやすくなります。捕れ方が悪いときは、まず場所を数十センチ動かしてみる価値があります。
季節と気温で変わる捕れ方
同じ作り方で同じ場所に置いても、時期によって捕れる数は変わります。コバエの活動が活発になるのは気温が20度を超えたあたりからで、25度から30度の時期にもっとも増えます。梅雨から夏の終わりにかけて急に気になりだすのは、この温度帯に入るためです。
気温が高い時期は、卵から成虫になるまでの期間も短くなります。掃除を一日さぼっただけで数が戻る感覚があるのは、世代交代の速さのせいです。夏場はトラップの交換間隔も短めに取り、二日ごとを目安にすると管理が追いつきます。
逆に冬でも、暖房の効いた室内では活動が続きます。外が寒いから出ないというわけではなく、台所だけが一年中活動できる環境になっている家も少なくありません。冬に湧いた場合は、屋外からの侵入ではなく室内に発生源がある可能性が高くなります。
また、暖かい時期ほど誘引の匂いも早く飛びます。液面が減ってきたり、匂いが弱く感じたりしたら、日数にかかわらず作り直すほうが結果が安定します。季節に合わせて手をかける頻度を変えるのが、続けやすいやり方です。
コバエトラップが効かないときの見直し方
仕掛けたのに減らない場合、作り方が悪いとは限りません。多いのは相手の種類が違っているケースで、その場合はいくら濃くしても捕れません。ここからは原因の切り分けと、種類ごとの手当てを順に見ていきます。
捕れない原因を順に切り分ける
減らないときにやみくもに作り直しても、当たりを引くまで時間がかかります。原因になりやすいものには順番があるので、上から順に一つずつ確かめていくほうが早く答えに着きます。ここで挙げる五つを試せば、たいていの空振りは説明が付きます。
- 洗剤を入れすぎていないかを見る
- めんつゆが水で薄まりすぎていないかを見る
- 窓際や玄関など、外から呼び込む場所に置いていないかを見る
- 設置から二日以上たっていないかを見る
- 飛んでいる虫がショウジョウバエかどうかを見る
一番から四番までは作り方と置き方の問題なので、その場で直せます。作り直して半日置いても一匹も入らないなら、五番の種類の問題だと判断してかまいません。ここまで来たら分量をいじるのをやめ、発生源側の手当てへ切り替えます。
切り分けの途中で、二つの罠を別の場所に置いて比べる方法も役に立ちます。片方だけ捕れるなら置き場所、どちらも捕れないなら液か種類という形で、原因を二つに割れます。手間は増えますが、当てずっぽうで作り直し続けるよりは早く終わります。
交換の目安と中身の捨て方
自作トラップは作って終わりではなく、2日から3日での交換が目安になります。液が減って濃さが変わると誘引力が落ちますし、捕れた死骸が増えるほど見た目も匂いも悪くなっていくためです。夏場は傷みが早いので、もう少し短い間隔でも構いません。
とくに避けたいのが一週間を超える放置です。液面に卵を産みつけられると、罠のつもりで置いたものが新しい発生源に変わってしまいます。コバエの多くは卵から成虫になるまでの期間が短く、放っておいた容器から次の世代が出てくることがあります。小バエの寿命と世代交代の早さを知っておくと、放置がどれだけ不利かが分かります。
捨てるときは、中身をそのまま排水口へ流さないほうが安全です。卵が残っていた場合、排水口のヌメリの中で育ってしまう可能性があるためです。ポリ袋に入れて口を縛り、生ゴミとして出す方法が手堅い選択になります。
気になる場合は、袋に入れる前に熱めのお湯を注いでから捨てる方法もあります。市販品を使っている方はコバエホイホイの捨て方の手順も参考になります。
効かないのは種類が違うから
自作トラップが空振りする理由で最も多いのが、相手がショウジョウバエ以外だったという場合です。家の中で見かける小さなハエは一種類ではなく、発酵臭に寄ってくるものとそうでないものが混ざっています。匂いに反応しない種類には、どんな分量で作っても入りません。
ショウジョウバエは赤っぽい目と丸みのある体が特徴で、生ゴミや熟した果物のまわりを漂います。この種類が相手なら、めんつゆトラップは素直に効きます。ノミバエは素早く歩き回るように動き、肉や魚のカスから出てくることが多く、こちらもある程度は捕れます。
一方でチョウバエは排水口のヌメリから、キノコバエは観葉植物の湿った土から出てきます。どちらも発酵した食べ物の匂いを目当てにしていないので、トラップの前を素通りします。詳しい生態は防除業者がまとめたショウジョウバエの解説が分かりやすく整理しています。
種類によって手当てが変わるということは、裏を返せば見分けさえ付けば打ち手が決まるということでもあります。飛び方も手がかりになり、ふわふわ漂うのがショウジョウバエ、壁に止まってじっとしているのがチョウバエ、床や台の上をちょこちょこ歩くのがノミバエという傾向があります。
見分けが付かないときは、どこから飛んでくるかを一分だけ観察してみてください。排水口の穴から出てくるのか、鉢の土から舞い上がるのか、ゴミ箱の蓋を開けた瞬間に散るのかで、相手はだいたい絞り込めます。市販のコバエ取りが効かない理由も同じ理屈で説明できます。
排水口のチョウバエへの対処
ハート形の羽を広げて壁や天井に止まっている小さな虫は、チョウバエの可能性が高くなります。台所やお風呂場、洗面所の排水口にたまったヌメリの中で幼虫が育つため、手当ての中心は排水口の掃除になります。トラップを置いても数は減りません。
まず排水口のカバーとトラップ部品を外し、ブラシでヌメリを物理的にこそげ落とします。このヌメリが幼虫の住みかと餌を兼ねているので、薬剤より先に削り取るほうが効きます。歯ブラシと使い古しのスポンジがあれば十分です。
削った後に50度前後のお湯をゆっくり流すと、残った幼虫や卵への追い打ちになります。熱湯を一気に流すと排水管を傷める場合があるため、給湯器の温度設定で出せる範囲にとどめるのが無難です。塩素系のパイプ洗浄剤を併用する方法もあります。
掃除の対象は台所だけではありません。お風呂場の排水口、洗面台の下、洗濯機の防水パンの排水口も同じように汚れがたまります。台所をきれいにしたのに減らない場合は、水を使う場所を一通り確認してみてください。ふだん覗かない場所ほど手つかずになりがちです。
チョウバエは発生源をきれいにすれば数日で目に見えて減ります。逆に掃除をしない限り、成虫を何匹落としても翌週には同じ数に戻ります。
掃除の後に成虫が残っている間は、自作トラップを併用しても構いません。数は劇的には減りませんが、目に入る虫が減るだけでも気分は変わります。発生源を断ってから一週間ほどで、成虫の寿命とともに自然に落ち着いていきます。
観葉植物のキノコバエへの対処
鉢植えのそばだけで小さな虫が舞っている場合は、キノコバエの仲間が疑われます。細長い体で蚊を小さくしたような姿をしており、湿った土の表面や有機質の培養土の中で育ちます。こちらもめんつゆの匂いにはあまり反応しません。
対処の基本は土を乾かすことです。表面の土が常に湿った状態だと産卵の場になるため、水やりの間隔を空け、表土が乾いてから与える運用に切り替えます。受け皿にたまった水をそのままにしておくのも、湿り気を保つ原因になります。
それでも湧いてくる場合は、表面の土を2cmから3cmほど取り除き、赤玉土や化粧砂のような有機物の少ない用土で覆う方法があります。産卵する場所そのものを物理的にふさぐ考え方で、鉢の見た目もすっきりします。
室内で殺虫剤を使いたくない場合に、この土の入れ替えは相性が良い手当てになります。植物にも負担が少なく、作業も一鉢あたり数分で終わります。東京都の保健所が案内する衛生害虫の相談窓口でも、発生源を断つ環境整備が対策の土台として扱われています。
鉢の数が多い家では、どの鉢から出ているかを先に絞るのが近道です。鉢の土を指で軽く押して、舞い上がる鉢とそうでない鉢を分けてみてください。原因になっている鉢は一つか二つのことが多く、全部の土を替える必要はありません。
逆効果になる置き方と放置
自作トラップは便利な反面、置き方を間違えると状況を悪くすることがあります。代表的なのが、屋外や玄関先への設置です。家の外にいた個体まで匂いに引き寄せられ、そのまま室内へ入り込む通り道を作ってしまいます。
もう一つが、先ほど触れた長期の放置です。甘い匂いのする液体を出したまま何週間も置いておくと、コバエ以外の虫にとっても魅力的な場所になります。台所に置く以上、ゴキブリやアリを呼び込む可能性は頭に入れておいたほうが安心です。
作った液を使い回すのも避けたほうがよい扱いです。死骸が浮いた液を継ぎ足して使うと、雑菌が増えて匂いの質が変わり、誘引の効きも落ちていきます。手間はかかりますが、容器ごと洗って新しく作り直すほうが結果は安定します。
罠は置いた瞬間から匂いを出し続けます。管理できる本数だけ作り、使い終わったら必ず片付けるという運用が、結果としていちばん虫を減らします。
また、トラップだけに頼って発生源を放置するのも遠回りになります。生ゴミを毎日袋で縛る、三角コーナーを空にして乾かす、シンクの水気を拭き取るといった作業と組み合わせると、翌週には数の差がはっきり出てきます。
トラップと合わせたい台所の手入れ
罠の効きを最大化するのは、実は台所側の作業です。コバエは湿り気と有機物があるところで育つので、そこを乾かしておくだけで産卵できる場所が減ります。手をかける場所を四つに絞ると、毎日の負担も小さくてすみます。
- 三角コーナーは寝る前に空にして、ざるを立てて乾かす
- 生ゴミは小さめのポリ袋に入れ、口を縛ってからゴミ箱へ入れる
- シンクとまな板は使い終わりに水気を拭き取る
- ゴミ箱の蓋の裏と縁を、週に一度は拭く
この四つのうち、効果が出やすいのは生ゴミを袋で縛ってから捨てることです。匂いが外へ出なくなるので、寄ってくる数そのものが減ります。ゴミ箱の蓋を閉めていても匂いは隙間から漏れるため、袋の段階で止めるほうが確実になります。
排水口も忘れずに手を入れてください。目に見える生ゴミが無くても、ヌメリの層があるだけで幼虫の餌になります。週に一度ブラシでこするか、パイプ洗浄剤を流しておくと、チョウバエとコバエの両方に効いてきます。
掃除は完璧を目指さなくて構いません。湿ったまま一晩置く場所を作らないという一点だけでも、数の戻り方がはっきり変わります。
賃貸で確認したい共用部の発生源
自分の部屋を片付けても湧き続ける場合、原因が住戸の外にあることがあります。集合住宅では、共用のゴミ置き場や共用配管が発生源になっている例が珍しくありません。自分の台所だけを疑っていると、いつまでも答えにたどり着けません。
まず見たいのが、ゴミ置き場から玄関までの経路です。収集日の前日にゴミが積み上がる構造だと、そこで育った個体が住戸の玄関から入ってきます。玄関を開けた瞬間に飛び込んでくる感覚があるなら、この筋を疑う価値があります。
次が、普段使っていない排水口です。使っていない洗面台や浴室の床の排水口は、封水が蒸発して下水とつながった状態になりやすく、そこから上がってくることがあります。しばらく使っていない排水口にコップ一杯の水を流しておくだけで、通り道をふさげます。
それでも収まらないときは、管理会社へ状況を伝えたほうが早く進みます。共用部の清掃頻度や配管の清掃履歴は、入居者側からは確認できません。ほかの住戸でも同じ相談が出ていれば、建物単位での対応につながることもあります。
市販のコバエ取りとの使い分け
市販のコバエ取り製品は、誘引剤の設計や容器の形が作り込まれている分、置くだけで一定の結果が出ます。効果の持続も一か月ほどを想定した作りになっているものが多く、手間を減らしたい場合には向いています。
自作トラップの利点は、思い立った瞬間に作れることと、費用がほぼかからないことです。今日いきなり増えて困っている、市販品を買いに行く時間がない、という場面では自作のほうが速く動けます。駆除業者が公開している自作トラップの手順でも、身近な材料で組める点が利点として挙げられています。
私のおすすめは、まず自作で数日しのぎつつ、発生源の掃除を同時に進める組み立てです。掃除で根を断ち、罠で残った成虫を拾うという分担にすると、どちらか一方だけよりも早く落ち着きます。数が落ち着いたら、市販品へ切り替えて管理の手間を減らす形が現実的です。
費用の面でも考え方は分かれます。自作なら家にあるもので足りるため実質ゼロ円ですが、二日から三日ごとに作り直す手間がかかります。市販品は購入費がかかる代わりに、置いたら一か月ほど放っておけます。手間と費用のどちらを節約したいかで選ぶと、迷いが減ります。
数週間続けても減らない、部屋のあちこちから湧く、という状態なら、壁の中や床下の水漏れなど住まい側に原因がある場合もあります。そこまで来たら自力での手当てにこだわらず、管理会社や専門業者へ相談したほうが早く片が付きます。
コバエトラップの作り方に関するよくある質問(FAQ)
Q1. めんつゆの代わりに砂糖水でも作れますか?
A. 砂糖水だけだと反応が弱くなりがちです。コバエが目当てにしているのは甘さよりも発酵した匂いのほうなので、砂糖水を使うなら少量のお酢やビールを混ぜて酸っぱい匂いを足すと捕れやすくなります。洗剤を数滴入れる工程は同じように必要です。
Q2. トラップはいくつ置くのが適量ですか?
A. 発生源と思われる場所ごとに一つずつ、多くても部屋に二つか三つまでが扱いやすい数です。数を増やすほど交換の手間も増え、放置される容器が出やすくなります。捕れ方の良い場所が分かったら、そこに集約したほうが管理が楽になります。
Q3. ペットや小さな子どもがいても置いて大丈夫ですか?
A. 中身は調味料と食器用洗剤なので強い薬剤ではありませんが、口に入れてよいものでもありません。手の届かない高さに置くか、蓋つきの容器に小さな穴を開けて中身に触れられない形にすると安心です。ペットボトルを切って使う場合は、飲み物と見間違えない印を付けておいてください。
Q4. 設置したその日に効果は出ますか?
A. 相手がショウジョウバエで、発生源のそばに置けていれば、数時間で入りはじめることがあります。半日から一日で一匹も入らない場合は、分量や置き場所よりも先に種類の見分けを疑ってください。チョウバエやキノコバエであれば、待っても入りません。
Q5. 捕れた数が急に減ったのは効いてきた証拠ですか?
A. 発生源の掃除を同時に進めているなら、数が減るのは順調な流れです。掃除をしていないのに減った場合は、液の匂いが飛んで誘引力が落ちている可能性のほうが高くなります。作り直して同じ場所に置き、また捕れるようなら液の劣化が原因だったと判断できます。
コバエトラップの作り方のまとめ
コバエトラップの作り方は、浅い容器に水とめんつゆを同じ量ずつ入れ、食器用洗剤を数滴たらすだけで完成します。洗剤は殺すためではなく沈めるための部品なので、増やすのはめんつゆのほうだと覚えておくと分量で迷いません。
置き場所は、飛んでいる場所ではなく湧いている場所のそばが基本です。ゴミ箱やシンクの脇に置き、窓際や玄関は避けます。交換は2日から3日ごとに行い、中身は排水口へ流さずポリ袋で縛って処分する流れが安全です。
そして、丸一日たっても一匹も入らないときは、作り方ではなく相手の種類を疑ってください。排水口から出てくるならヌメリの掃除、鉢の土から湧くなら土を乾かして入れ替える、というように手当てがまったく変わります。
罠で成虫を拾いながら、発生源を同時に断つ。この二本立てにすると、翌週には飛んでいる数がはっきり減っていきます。まずは今日、台所にある材料でひとつ作って、半日の捕れ方を見るところから始めてみてください。