網戸の戸当たりゴム交換はDIYでできる?やり方を解説!
網戸を閉めているのに、小さな虫が部屋へ入ってきて困っていませんか。その原因は網の破れではなく、網戸の端にある戸当たりゴムのへたりかもしれません。戸当たりゴムは網戸とサッシの隙間を埋める部材で、劣化すると数ミリの隙間が生まれ、そこから蚊やコバエが入り込みます。
ありがたいことに、この部材の交換はDIYでも十分にできます。使う道具は少なく、材料費も安く抑えられます。この記事では、網戸の戸当たりゴムをDIYで交換する手順を、部材の見分け方から費用まで順番に整理していきます。
賃貸でも自分でできる範囲の作業なので、業者に頼む前に一度ためしてみる価値があります。隙間をふさげれば、虫だけでなく冷暖房の効きや雨風の吹き込みもやわらぎます。
この記事で分かることは次のとおりです。
- 網戸の戸当たりゴムがどこにある何の部材か
- 押さえゴム・モヘア・防虫ゴムの違いと選び方
- 戸当たりゴムをDIYで交換する具体的な手順
- 交換にかかる費用とプロに頼むときの目安
順番に読んでいけば、自分の網戸に必要な作業がはっきり見えてきます。
網戸の戸当たりゴムとDIY交換の基礎知識
まずは戸当たりゴムがどんな部材で、似た名前のゴムとどう違うのかを押さえておきます。ここを理解しておくと、買い間違いや交換の失敗をぐっと減らせます。劣化のサインと道具選びまでまとめて確認していきましょう。
戸当たりゴムとは?網戸のどこにある部材か
戸当たりゴムは、網戸を閉めたときにサッシの立て枠と当たって隙間をふさぐ部材です。網戸の左右の縦框(たてがまち)の室内側に細長く取り付けられていて、ブラシのような毛が並んだ「モヘア」タイプと、ヒレ状のゴムでできた「防虫ゴム」タイプがあります。
新しい網戸には、毛足7mmほどのモヘアが溝に仕込まれていることが多く、この毛がサッシに触れることで、網戸とガラス障子のあいだにできる数ミリの隙間を埋めています。戸当たりという名前は、閉めたときに戸が枠へ当たる部分に付くゴム、という意味から来ています。
ここが弱ると、いくら網が新品でも意味がありません。網を張り替えても虫が入るなら、疑うべきは戸当たりゴムの側です。まずは自分の網戸の縦框を触ってみて、毛やゴムがしっかり残っているかを確かめてみてください。
似た部材に、窓ガラス側のサッシに付く気密材やビート(グレチャン)がありますが、これらは窓そのものの気密を保つためのもので、網戸の戸当たりゴムとは取り付け位置も役割も違います。網戸側の縦框に付いているブラシ状・ヒレ状の細長いものが戸当たりゴムだと覚えておくと、部材選びで迷いません。とくに戸を閉めたときにサッシと重なる「戸先側」は隙間が生まれやすいので、そこに付いた部材の状態を最初に見ておくと判断が早くなります。
押さえゴム・モヘア・防虫ゴムの違いを整理
網戸まわりのゴムは呼び名が似ていて混同しやすいので、先に整理します。押さえゴムは網を枠の溝に固定するためのひも状のゴムで、スプラインやビートとも呼ばれ、太さは3.5mm・4.5mm・5.5mmなどがあります。これは網の張り替えで使う部材で、戸当たりゴムとは役割がまったく違います。
一方の戸当たりゴムは隙間をふさぐ部材で、毛状の「モヘア」とヒレ状の「防虫ゴム」に分かれます。防虫ゴムは熱に弱く劣化が早いため、長く使うなら耐久性の高いモヘアが向いています。下の表で役割を比べてみます。
| 部材 | 役割 | 特徴 |
|---|---|---|
| 押さえゴム | 網を枠の溝に固定する | 太さ3.5〜5.5mm。網の張り替えで使う |
| モヘア | 網戸とサッシの隙間をふさぐ | ブラシ状で毛足がある。耐久性が高い |
| 防虫ゴム | 網戸とサッシの隙間をふさぐ | ヒレ状。熱に弱く劣化が早い |
網そのものがボロボロなら、押さえゴムと網を同時に替える張り替え作業になります。網の状態が気になる場合は網戸の張替えは100均でできる?やり方を解説!もあわせて読んでみてください。
ややこしいのは、押さえゴムが「ビート」、窓サッシ側のゴムが「グレチャン」と呼ばれることもあり、店頭やネット通販では名称が入り混じっている点です。買うときは名前だけで判断せず、その部材の用途が「隙間ふさぎ」なのか「網の固定」なのかで見分けると失敗しません。今回交換したいのは前者、つまり隙間をふさぐ戸当たりゴム(モヘアまたは防虫ゴム)です。売り場でも「網戸用モヘア」「防虫ゴム」という表記を探すと目的の棚にたどり着けます。
交換が必要な劣化サインの見分け方
交換の目安になるサインをまとめます。まずモヘアの毛がポロポロと抜け落ちるようになったら寿命が近い合図です。毛足が短くつぶれて波打っていたり、触るとパサついて弾力がなくなっていたりする状態も、隙間ができはじめているサインになります。
分かりやすいのは光の透け方です。部屋を暗くして外の明かりを背にし、網戸を閉めた状態で縦框とサッシの合わせ目を見たとき、細い光の線が透けて見えたら、そこが虫の通り道です。閉めているのに蚊やコバエが入るという症状も、この隙間が原因のことが多いです。
こんな状態なら交換を検討
毛がポロポロ抜ける/毛足が短くつぶれた/閉めても光が透ける/閉めても虫が入る/触るとパサつく。ひとつでも当てはまれば交換のタイミングです。
モヘアは紫外線と開閉の衝撃を受け続けるため、おおよそ5〜10年ほどで劣化が進むとされています。隙間から入る虫の対策全般は室内の蚊対策はどうする?効く方法を解説!でも触れているので参考になります。
チェックするタイミングとしては、虫が増えはじめる初夏の前が向いています。とくに隙間ができやすいのは、網戸を閉め切ったときにサッシと重なる戸先側の縦框なので、ここのモヘアが薄くなっていないかを重点的に確認しておくと安心です。レール自体がゆがんでいたり、網戸が斜めに傾いていたりする場合も隙間の原因になります。モヘアを替えても光が透けるなら、戸車の高さ調整やレールの清掃も一緒に見直すと、より確実に隙間をふさげます。
DIYに必要な道具とモヘアの選び方
用意する道具はシンプルです。マイナスドライバー、カッター、ハサミ、メジャーがあれば足ります。かしめてある部分を持ち上げるのにマイナスドライバー、余った毛を切るのにハサミを使います。材料になる新しいモヘアは、ホームセンターやネット通販で1m単位から購入できます。
選び方のポイントはふたつです。ひとつめはベース幅で、これはモヘアの土台部分の幅を指します。サッシの溝ではなくモヘア本体の幅を測るのがコツで、多くは4mm前後です。ふたつめは毛足の長さで、サッシとの隙間が一番あく部分を測り、それより少し長めを選ぶと確実に隙間をふさげます。7mm前後が目安になります。
モヘアには、毛の中央に薄い樹脂のヒレが入ったフィン付きと、毛だけのフィンなしがあります。フィン付きは隙間をふさぐ力が強く、虫の侵入をしっかり止めたいときに向いています。固定方法にも種類があり、溝へ差し込む差込式と、貼るだけの両面テープ式に分かれます。溝がある網戸なら差込式、溝が見当たらないタイプならテープ式を選ぶと、無理なく収まります。古いモヘアがどちらの方式で付いているかを外す前に確認しておくと、同じ方式の製品を選べて安心です。
用意するもの
マイナスドライバー/カッター/ハサミ/メジャー/新しいモヘア(1m単位で購入可)。道具はほとんど家にあるもので足り、買い足しても数百円ほどです。モヘアは必要な長さより少し多めに買っておくと、失敗しても切り直せて安心できます。
製品としては、YKKの「K27022 フィン付き 4.5×8.0」のような規格品が流通しています。サイズ表記が合えばメーカー違いでも使えます。純正のパーツを確認したいときは、窓メーカーの案内であるLIXILの網戸パーツ交換ガイドや、網戸用モヘアを1m単位で扱うRESTAの網戸用モヘア専門ページが分かりやすいです。網の目の細かさで迷ったら網戸の24メッシュと30メッシュの違いは?選び方を解説!も役立ちます。
網戸の戸当たりゴム交換をDIYで進める手順
ここからは実際の作業に入ります。網戸を外す、古いゴムを取る、新しいモヘアを差し込むという流れで、慣れれば片側10分ほどで終わります。焦らず順番に進めれば失敗しにくい作業です。
網戸を外して古い戸当たりゴムを取り外す
最初に網戸を窓から外します。多くの網戸は上部の左右に外れ止めという金具が付いていて、そのネジを緩めて金具を下げると、レールから持ち上げて簡単に外せます。外した網戸は傷防止のため、毛布などを敷いた床に寝かせて作業すると安定します。
次に古いモヘアを外します。モヘアはズレ落ちないよう溝の中でかしめて固定されているので、そのままでは抜けません。かしめてある部分にマイナスドライバーを差し込み、少し持ち上げてから端を引き抜いていきます。作業の順番は次のとおりです。
- 上部の外れ止めのネジを緩め、金具を下げて網戸を外す
- 網戸を床に寝かせ、縦框の室内側を確認する
- かしめ部分をマイナスドライバーで持ち上げる
- 端から古いモヘアをゆっくり引き抜く
- 溝に残ったゴミをブラシや雑巾で掃除する
溝の掃除は網戸を分解したときにしかできないので、この機会に念入りにしておくと、新しいモヘアがきれいに収まります。掃除の基本手順はコメリの網戸のハウツー情報でも図解されています。
古いタイプの網戸は、外れ止めがネジ式ではなくバネ式だったり、フレームの下部に付いていたりします。うまく外れないときは無理に引っ張らず、外れ止めが上下のどちらにあるかを落ち着いて探してみてください。マンションの高層階など、外して落下させると危ない場所では、網戸をレールにはめ込んだままでも交換できます。ただし手が入りにくいぶん時間がかかるので、可能なら室内の安全な場所へ運んで作業するほうが仕上がりはきれいです。
新しいモヘアを差し込んで固定するやり方
溝がきれいになったら、新しいモヘアを差し込みます。端からまっすぐ差し込み、指で押さえながら溝に沿わせていきます。差し込む向きを間違えると毛が逆立つので、毛が室外側へ向くように確認しながら進めます。反対の端まで通したら、余った分をハサミでカットします。
差し込んだあとは、かしめ部分をマイナスドライバーの背で軽く押さえて固定すると、走行中にズレにくくなります。毛足が長すぎて開閉が重いと感じたら、毛先を数ミリだけ切って微調整してください。両面テープ式の製品なら、剥離紙をはがして貼り付けるだけで済みます。
差し込みのコツ
一気に押し込まず、20cmほどずつ指でならしながら進めると、たるみや浮きが出ません。角では少したるませてから押さえると、コーナーがきれいに決まります。
取り付けが終わったら網戸を元のレールに戻し、外れ止めを上げてネジを締めます。閉めてみて光が透けなくなっていれば成功です。反対側の縦框も同じ要領で交換すれば、両サイドの隙間をしっかりふさげます。
網が上下2枚に分かれている中桟(なかざん)付きの網戸では、モヘアも上下それぞれに付いていることがあります。その場合は使う本数が増えるので、必要な長さを多めに見積もって買っておくと、途中で足りなくなる心配がありません。作業自体は片側ずつ同じ手順のくり返しなので、1本目さえ通れば、残りは感覚をつかんでどんどん早く進みます。仕上げに、外した網戸のレールもぞうきんで拭いておくと、開閉が軽くなって次の劣化も遅らせられます。
交換にかかる費用とプロに頼む目安
DIYの費用はとても安く済みます。モヘアは1mあたり数百円ほどで、網戸の両サイドで2〜3m使っても材料費は千円前後です。ドライバーやハサミは家にあるものでよく、専用の道具を買い足しても、全体で2千円以内に収まることがほとんどです。
一方で、網そのものも傷んでいて張り替えまで必要な場合は、ホームセンターへ持ち込むと1枚あたり2,500〜4,000円程度が目安になります。業者に出張してもらうと、これより高くなるのが一般的です。戸当たりゴムだけの交換ならDIYが最も安上がりで、コスト面のメリットは大きいです。おおまかな費用感を整理すると次のようになります。
- モヘアだけをDIYで交換 … 材料費は千円前後で最も安い
- 網ごとホームセンターで張り替え … 1枚あたり2,500〜4,000円ほど
- 業者に出張で依頼 … 上記より高くなるのが一般的
まずは費用を抑えたいなら、戸当たりゴムのDIY交換から始めるのが現実的な選び方です。それでも隙間が残るようなら、網の張り替えやプロへの相談へ段階的に進めば、無駄な出費を抑えられます。
賃貸の場合は、退去時の原状回復の扱いが気になるところです。消耗品であるモヘアの交換自体は入居者側でできる軽微なメンテナンスにあたることが多いですが、判断に迷うときは管理会社へ一言確認しておくと安心です。作業が不安なら無理をせず、プロに任せる選択肢も持っておきましょう。
網戸の戸当たりゴム交換に関するよくある質問
ここでは、網戸の戸当たりゴム交換で寄せられやすい疑問に答えます。作業前に読んでおくと、迷いどころを先に解消できます。
戸当たりゴムだけ交換できますか
できます。戸当たりゴムの交換は網の張り替えとは別の作業で、モヘアだけを買って付け替えられます。網に破れがなく、隙間からの虫の侵入だけが気になるなら、モヘアの交換だけで十分に効果が出ます。ただし、網も色あせて弱っているようなら、外したついでに網と押さえゴムもまとめて替えると、二度手間が省けて効率的です。作業に慣れていない人でも、片側だけの交換なら30分ほどで終わる手軽さなので、まずは気になる側から試してみるとよいです。
モヘアのサイズがわからないときは
今ついているモヘアを溝から少しだけ引き出し、定規でベース幅と毛足の長さを測るのが確実です。ベース幅は多くが4mm前後、毛足はサッシとの隙間に合わせて7mm前後が目安になります。製品のサイズ表記は「4.5×8.0」のように、ベース幅×毛足の長さで書かれていることが多いので、この見方を知っておくと選びやすくなります。それでも判断がつかないときは、古いモヘアを数センチ切り取ってホームセンターへ持参すると、店頭で同じ規格を選んでもらえて確実です。
100均のすき間テープで代用できますか
応急処置としてなら使えます。すき間テープを縦框に貼れば一時的に隙間はふさげますが、網戸は毎日開け閉めするため、こすれてすぐに剥がれたり、粘着が窓枠に残ったりしやすいという弱点があります。恒久的に直すなら、やはりモヘアの交換が確実です。貼る前に窓枠のホコリや油分をふき取っておくと、粘着が少し長持ちします。まず手元にあるテープで様子を見て、シーズンが落ち着いてからモヘアへ替えるという段取りでも問題ありません。予算や時間に合わせて、無理のない方法から始めてみてください。
網戸の戸当たりゴム交換DIYのまとめ
網戸の戸当たりゴム交換は、道具さえそろえればDIYで十分に対応できる作業です。ポイントは、戸当たりゴム(モヘア)と網を固定する押さえゴムを混同しないこと、そしてベース幅と毛足の長さを正しく測ってから買うことの二点にあります。
毛がポロポロ抜けたり、閉めても光が透けたりしてきたら交換の合図です。網戸を外し、古いモヘアを抜き、溝を掃除して新しいモヘアを差し込むという流れを守れば、片側10分ほどで隙間をふさげます。費用も千円前後からと安く、虫の侵入をしっかり抑えられます。気になっていた隙間を、この機会に自分の手でふさいでみてください。